特総研の認定講習!視覚障害教育領域⑥各教科の指導Ⅱ（社会・理科・英語）」予想問題

認定講習

2023.07.202023.08.01

第1問次の選択肢の中から、誤った記述を一つ選びなさい。

	1．特別支援学校(視覚障害)における各教科の目標や内容は、小学校学習指導要領及び中学校学習指導要領の第2章に示すものに準ずる。
×	2．特別支援学校(視覚障害)では、指導内容を適切に精選した上で、応用的で高度な事項に重点を置いて指導することが求められている。
	3．特別支援学校(視覚障害)で必要とされる指導上の配慮事項としては「的確な概念形成と言葉の活用」や「指導内容の精選等」などが挙げられる。

【解説】
特別支援学校(視覚障害)においては、児童生徒の視覚障害の状態等に応じて、指導内容を適切に精選し、基礎的・基本的な事項に重点を置くなどして指導することが求められています。

	1．地図を読み取り、その内容を正しく理解するためには、自分を基準とした空間の拡がりを地球規模にまで拡げて理解していなければならない。
	2．地図の読み取りのレディネスとして、方角や拡大・縮小、相似関係などの概念の獲得が必要である。
×	3．一般的な地図においても、地形や国境などが分かりやすく描かれており、全体の情報量も少ないことから、視覚障害のある児童生徒にとっても地図学習に伴う困難さはみられない。

【解説】
一般的な地図帳に掲載されている地図は、海岸線や地形、国境などの描写が複雑であり、全体の情報量も多いことなどから、視覚障害者のある児童生徒にとっては、地図学習を行う上で多くの困難さを伴うことが指摘されています。

×	1．触察とは、視覚に加えて、聴覚や触覚から入手した情報も統合しながら観察を行うことである。
	2．植物に対する触察では、基点を明確にするとともに、バラなどのとげで怪我をしないように、根元から幹の上方、枝の付け根から葉の先の方に向かって手を移動させる。
	3．触察に適した動物としては、両手を使って全体を触ることができる大きさで、動きがあまり速くなく、人に危害を加える恐れが少ないものが挙げられれる。

【解説】
触察とは、主に触覚から情報を入手して観察を行うことです。

	1．全盲の児童生徒は視覚活用ができないため、理科の実験では実験器具は使用しない。
〇	2．感光器は光を音に変換する機器であり、視覚障害者の理科教育には欠かせない学習用具である。
	3．弱視の児童生徒が実験を行う際には、視覚障害のない児童生徒と同様の活動を行うことができるため、特段の配慮は必要ない。

【解説】
全盲の児童生徒が使用する実験器具には、感光器などの視覚障害者用の実験器具や、目盛りを触覚で分かるようにして改良を加えたものなどがあります。
弱視の児童生徒が実験を行う際には、ガラス製の器具に付けられた目盛りを読み取りやすくするなどの配慮が必要となります。

	1．点字による表記では、仮名文字の「あ」と、外字符を除いたアルファベット小文字の「a」の表記は同一である。
×	2．アルファベットの字形はそれぞれ明確に異なるため、弱視の児童生徒の英語学習においては特段の留意点はない。
	3．英語点字の縮約とは、英単語の綴りの一部を1マスや2マスの点字に縮めて短く表記したものである。